神獣が住むウーロン茶の名産地・武夷山―中国世界遺産

中国の世界遺産、24回目は1999年に登録された複合遺産、福建省にある武夷山です。武夷山は黄崗山を中心とする山系の総称です。

日本人にも馴染みあるウーロン茶の名産地

福建省の北部にある武夷山は、烏龍茶の代表的な銘茶として名高い「武夷岩茶(ぶいがんちゃ)」の産地です。武夷山の36の岩山の間を全長60キロの九曲渓が山間を縫うように走っており、山水の名勝として、また銘茶の産地として知られた存在です。武夷山は黄山や桂林と並び、中国人にとっていつか旅してみたい憧れの場所の1つともなっています。九曲渓では竹のいかだに乗って、約9キロの川下りを楽しむこともできます。 武夷山には貴重な野生の茶樹が4本自生しており、中国政府が管理しています。ここから取れる大紅袍(ダーホンパオ)と呼ばれる銘茶は、一般ではほぼ入手できない幻のお茶とされています。

<中国旅游>銘茶の里を巡る

武夷山2

武夷山3

神獣が住む場所

中国は各地の観光地をA~5Aの5段階で評価しており、もちろん5Aが最上級です。5Aの基準は2007年に発表され、当時は各地から66カ所が選ばれました。現在は200カ所以上が5A観光地に選ばれていますが、最初に選ばれた66カ所に武夷山は入っており、如何に重要な観光地であるかは言うまでもありません。観光地として確かな地位を築いている武夷山には、「神獣」が住んでいます。中国で神獣と呼ばれているのはスマトラカモシカ(蘇門羚)で、同種は標高3500メートル以下の山岳地帯の森林に生息しており、武夷山一帯に多く見られます。ただ、その数は非常に少なく、江西省ではめったに発見されないことから「神獣」と呼ばれています。その神獣が2008年に江西省で発見され、話題になりました。

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武夷山4

武夷山5

朱熹が学問を説き、漢代の古代遺跡が残る

武夷山は豊かな自然のほか、遺跡も多く残されており、こうした点が複合遺産への登録に繋がりました。宋代の儒学者である朱熹は武夷山で自らの学問を説き、多くの弟子を育てたと言われています。その朱熹が勉学に励んでいた場所が「紫陽書院」と言われています。もともとは「武夷精舎」と呼ばれ、1183年に建てられました。その後の拡張を経て、「紫陽書院」と呼ばれるようになりました。このほか、閩越王城遺跡も有名です。同遺跡は中国長江以南で最も整った漢代の古城遺跡と言われています。さらに、仏教寺院や石刻もあります。

武夷山6

武夷山7

中国の保護動物に指定されているスマトラカモシカが生息し、鳥類を含めると800種以上の動物が生息しています。さらに、植物も2500種以上が確認されているなど自然が豊かであることが良く分かります。その自然に惹かれて、朱熹と言った多くの偉人が足を運んだのでしょうね。

           

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