司馬遷が絶賛し白居易が愛した廬山―中国世界遺産

中国の世界遺産、17回目は1996年に登録された文化遺産、江西省九江市にある廬山です。廬山は標高1543メートルの名山で、仏教の霊山として知られています。廬山国立公園として世界遺産に登録されています。

伝説が残る人気の別荘地

廬山は別名、「匡山」や「匡廬」とも呼ばれています。言い伝えによると、殷周の時代、匡という苗字の7兄弟がおり、この地で小屋を建てて隠遁生活を送り、その後仙人になりました。彼らが住んでいた小屋が山になったとの伝説から、「匡」がつく別名が付いたそうです。廬山の北は長江に面しており、長さ約25キロ、幅約20キロで、山の峰の大部分は標高1000メートル以上です。廬山は雲海が代表的な景色で、霧の日は年間で約190日に上るそうです。山の上に、張学良、蒋介石、毛沢東、周恩来などの有名政治家の別荘があったことから、別荘地としても人気です。

廬山国立公園の詳細はこちら

廬山2

廬山3

中国四大避暑地にして、仏教・道教の聖地

廬山は避暑地としても人気です。廬山は夏も比較的涼しく、年間の平均気温は18度程度です。中国四大避暑地の一つに数えられ、降雨量の多さ、霧や雲の多さも廬山の魅力の一つです。また、泉や瀑布など水の豊かさにも恵まれ、かつて中国茶道の開祖・陸羽が「天下第一の名水」と賛美した泉も廬山の山中にあります。「廬山第4紀氷河地形国家地質公園」としてジオパークにも認定され、ユネスコの世界ジオパークにより認定を受けています。廬山は、中国仏教・道教の聖地としても知られています。4世紀に浄土教の祖・慧遠が廬山に「東林寺」を建立し、ここから浄土教が中国全土に広まったと言われています。道教に関しては、仙人の呂洞賓が廬山を修行の場としたことで、後に廬山には道教寺院も多く建立され、道教の聖地になりました。仏教寺院は360カ所、道教寺院は200カ所あるそうです。

<中国で最もイケてる避暑地BEST10>中華民族精神の支柱、厳かなる幽玄境・廬山―江西省

廬山4

廬山5

文人・詩人が愛した山水画発祥の地

廬山はその幻想的な山々や奇石といった独特の景色から多くの文人や詩人に愛されてきました。「雄(たけだけしく)、奇(珍しく)、険(けわしく)、秀(優美な)」と形容されることが多く、日本文学にも大きな影響を与えた中国唐代の詩人・白居易(はくきょい)はかつて廬山に「廬山草堂(ろざんさうだう)」を築き、ここで詩を創作しました。このほか、李白や陶淵明、蘇軾などの有名な詩人が廬山を巡って多くの傑作を残しています。蘇軾の「不識廬山真面目,只縁身在此山中(廬山の真の姿が分からないのは、自分自身が廬山の山中にいるからである)」という一節はよく知られています。文人らが廬山を目指したきっかけは「史記」を著した司馬遷だと言われています。紀元前126年に廬山に上った司馬遷はその景色を絶賛し注目を集めるようになりました。廬山はこうした「山水詩」のほかに山水画の発祥の地としても知られています。

<中国旅游>漢詩を詠み、山水を楽しむ―江西省・廬山

廬山6

廬山7

仙人が修行した伝説が残り、文人・詩人らが愛した廬山。その景色は言葉で言い表すのが難しいほどに神秘的で幽玄です。避暑地として人気ですが、秋には紅葉が色づき、冬には樹氷が現れるなど表情も豊かです。

           

SNSでもご購読できます。

コメント

  1. 匿名 より:

    питание

コメントを残す