4億年前は海底だった、エメラルドグリーンに輝く黄龍―中国世界遺産

中国の世界遺産、11回目は1992年に登録された自然遺産、四川省アバ・チベット族チャン族自治州の松藩県にある黄龍の景観と歴史地域(以下、黄龍)です。九寨溝の近くにあり、石灰岩の層が棚田のようになった神秘的な湖沼群です。黄龍には約3400の湖沼があります。

まるでとぐろを巻いた黄色い龍

黄龍は松潘県の東、約35kmに位置し、エメラルドグリーンに輝く神秘の峡谷の底にあります。峡谷は玉翠山の中を南北に7~8kmにわたり続いており、九寨溝とはひと山離れた所に位置していますが、雪山によって阻まれているため100km回り道をしてやっとたどり着くことができるそうです。峡谷の底にある岩石は、乳白色でつるつるしており、石灰岩でできた鍾乳洞の中にある鍾乳石と酷似しています。岩石は起伏に富んでおり、峡谷に沿って、曲がりくねっています。その様子はまるで黄色い龍がとぐろを巻いているようです。

<2006年年末企画> いつか行きたい中国の世界遺産(7)黄龍

黄龍1

野生のパンダが目撃される

黄龍は世界有数のカルスト地形(枯葉や枯枝が堆積してできた石灰岩が、雨水や地下水に侵食されて造られた地形)であり、隆起した石灰岩層が氷河に侵食されて巨大な峡谷となり、そこに石灰分の豊富な水が流れ続けた結果今の景観が出来上がりました。黄龍は非常に良い状態で保存されている高原湿地帯と言われており、水の色は場所によってさまざまな色に変化します。日光に照らされた時にはさらに美しい姿を見せます。黄龍は自然保護区になっており、一帯にはジャイアントパンダやキンシコウなどの希少動物が生息しています。ユネスコの「人間と生物圏計画(MAB計画)」の生物圏保護区にも指定されています。野生のパンダはなかなか目撃できませんが、黄龍自然保護区では2018年の6月に野生のパンダが目撃されました。

四川省黄龍自然保護区で7度目となる野生パンダ発見―中国

黄龍2

4億年前は海底だった

黄龍では、石灰華(炭酸カルシウム<炭酸石灰>の沈殿物)が作り出す棚畑状の池がいたるところで見られます。このような地形は、何億年もかけて築かれたもので、黄龍一帯も3~4億年前までは海底にあったといわれています。新生代第四期(258~181万年前)の時期に隆起した石灰岩層が、氷河によって浸食されて巨大な渓谷を作りだしたとされています。観光のオンシーズンは4~11月で冬の時期がオフシーズンです。黄龍は標高が高いため、通年の平均気温は7℃と低く、特に冬は雪が積もるなど厳しい寒さになります。

黄龍3

黄龍には、明代に建立された寺院があります。仏教寺院の「黄龍後寺」と道教寺院の「黄龍中寺」の2つです。かつては「黄龍前寺」もあったそうです。お坊さんや道士らは黄龍のこの世とは思えない絶景に触れ、修行をしていたのでしょうね。高山地帯のため冬の観光は寒さが厳しいですが、手つかずの自然と雪化粧した黄龍はまた違った表情を見せてくれます。

           

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コメント

  1. Suomen ensimmäinen mikrosäästämisen palvelu: Säästäjä | S-Pankki より:

    Help and Information for Crime Victims | DOJ | Department of Justice

  2. 匿名 より:

    – YouTube

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