優美で芸術的、乾隆帝が愛した五亭橋―中国十大古橋

中国の十大古橋、第8回目は江蘇省揚州市にある五亭橋(蓮花橋)です。同市の景勝地である痩西湖の園内にあります。

中国で最も美しい橋

揚州市を代表する観光名所である痩西湖、その痩西湖のランドマーク的な存在が五亭橋です。亭(あずまや=庭園などに眺望、休憩などの目的で設置される簡素な建屋)が5つある橋ですので、五亭橋と呼ばれています。五亭橋の土台は石造りで、亭は木造です。石造りの土台の上に左右2つ、中央に1つの計5つの亭が配置され、それぞれ廊下のような建物でつながっています。中国ではその美しい造りから、「中国で最も美しい橋」とも呼ばれています。他の歴史的な橋に比べ、「上品な美しさ」「芸術的な美しさ」が目立つと評価されています。

五亭橋2

五亭橋3

乾隆帝お気に入りの場所

五亭橋は、清代の皇帝・乾隆帝の視察に合わせて建てられたもので、1757年に建造されました。五亭橋の土台は12本の大きな石材で作られており、非常にしっかりした造りになっています。頑丈な土台と優美な亭はアンバランスな組み合わせですが、橋の土台に空けられた大小の穴が土台に曲線を生み出し、調和のとれたデザインに仕上がっています。痩西湖も乾隆帝の好みに合わせて、もともとの川を改造して湖のように作り替えたといわれています。その際、乾隆帝が好きだった杭州の西湖に似せて作られ、西湖よりも細長い形状だったため痩西湖と呼ばれるようになりました。苦労の甲斐があってか、乾隆帝は五亭橋がお気に入りだったと伝えられています。ちなみに、揚州市は日本に渡り戒律を伝えた唐の高僧・鑑真(688〜763年)の故郷でもあります。

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五亭橋4

五亭橋5

乾隆帝が愛した五亭橋は、実用的な橋と言うよりも鑑賞するための芸術作品の意味合いが強いと思います。もちろん安全面を考慮して頑丈に作らていますが、なんといってもその絵画のような美しい姿に目が奪われてしまいます。五亭橋の近くには、乾隆帝が釣りを楽しんだ釣魚台があります。釣魚台からは五亭橋全体を鑑賞することができ、乾隆帝は釣魚台から望む五亭橋がお気に入りだったといわれています。釣りをしながら五亭橋を眺めることは、繁忙な皇帝にとっては数少ない心を休めるひと時だったのかもしれません。

           

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