辛さと舌のしびれが特徴の四川料理―中国八大料理

中国の八大料理、最終回は四川料理をご紹介したい。四川料理にはさまざまな味の料理があるものの、山椒でピリリと舌がしびれるような感覚の「麻」という味が一番の特徴。山椒は四川料理において重要な役割を果たしている。調味料では、ソラマメの加工品である豆板醤(トウバンジャン)、黒大豆の加工品である豆豉(トウチ)、米を発酵させた酒醸(ジュウニヤン)などが頻繁に用いられる。家庭料理を主体としている。代表的な料理に麻婆豆腐、毛血旺(血豆腐入り激辛煮込み)、夫妻肺片(牛の内臓煮込み)、水煮魚(魚の麻辣煮込み)、辣子鶏(鶏唐揚げの麻辣炒め)などがある。

四川料理

日本の「食いしん坊のプロ」が四川の味の魅力に迫る

今や日本の国民食である麻婆豆腐

麻婆豆腐は日本に深く根付いた中国料理の1つ。一般的には豆板醤や唐辛子などで豆腐とひき肉を炒めて煮るというものだが、家庭によっては入れる材料や調味料が違っており、それぞれに違った味わいがある。本場の四川の麻婆豆腐は山椒がたっぷり入ったしびれる辛さが特徴。

麻婆豆腐

血を固めた豆腐を煮込む毛血旺

毛血旺は、鴨の血(豚の血を使うこともある)を豆腐状に固めた物や、センマイ(牛の第三胃)などを麻辣味に煮込んだ一品。屋台で売れ残った肉の切れ端や内臓などを一緒に煮込んだことが始まりと言われている。

毛血旺

アメリカで「ベスト前菜」になった夫妻肺片

四川省成都市の夫婦が使った料理が元になっており、牛の肉やタン、胃などを煮込むのが一般的。味付けは四川料理でおなじみの麻辣味。当初は肉の切れ端などが主な食材だったため「夫妻廃片」と呼ばれていたが、「廃」は見栄えが良くなかったため、食材の1つで廃と発音が同じである肺の字をあてた。その後牛の肺は味が悪いことから材料として使われなくなったという。この料理は米誌・GQが2017年4月に掲載した米国のレストランのランキングで、2017年のベスト前菜にも選ばれており、国内外で親しまれている。

夫妻肺片

水煮ではない水煮魚

水煮とあるが、水で煮るのではなく、山椒や唐辛子といった香辛料に加えたっぷりの油で煮る。材料は野菜と魚で、白身魚を一口大に切って煮る。魚が牛肉などに変わる場合は、料理名が「水煮肉片」となる。

水煮魚

唐辛子に埋もれた辣子鶏

鶏肉の唐揚げを大量の唐辛子や花椒などと一緒に炒めた料理。唐辛子は大量に入っているが、基本的には味付けの要素が強いため一般的には食べない。

辣子鶏

四川料理は何といっても舌がしびれる辛さの「麻辣」が特徴で、舌がしびれる感覚に慣れると単に辛い料理では満足できなくなることもある。まさに病みつきになる味だ。

           

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