江蘇料理の代表格は肴肉=周恩来に選ばれた格式高い一品―中国八大料理

中国の八大料理、第2回目は江蘇料理をご紹介したい。上海も含む「江蘇料理」は、濃厚でいて淡白、柔らかくて甘みのある塩味が特徴。南食(南方の調理法で作られた料理)の2大柱として知られる。淡水・海水域の食材を使うことが多く、アヒルを使った料理もよく食べられている。四季折々の食材を取り入れるため、旬の味が楽しる。代表的な料理に肴肉(塩漬け豚肉の煮こごり固め)、大煮乾絲(細切り豆腐のうま煮)、揚州炒飯、清炖蟹粉獅子頭(カニ入り肉団子煮込み)、揚州老鵝(ガチョウ料理)などがある。

江蘇料理

柔らかく優しい味の「江蘇料理」

周恩来に選ばれた肴肉

中国の建国を祝う式典で、周恩来が4つの冷菜の1つに選んだことで有名で、煮こごりの透き通った様子から「水晶肴蹄(蹄=豚足に近い部位)」とも呼ばれる。格式の高い席でよく振る舞われる一品。

周恩来に選ばれた肴肉

季節によって姿を変える大煮乾絲

千切りにした豆腐干(硬めに作った豆腐を圧縮・脱水したもの)を鳥ベースのスープで煮込んだ料理。さっぱりした口当たりで、栄養が豊富な一品。この料理のメインは豆腐干で、季節によってさまざまな食材と一緒に煮込まれ姿を変える。

季節によって姿を変える大煮乾絲

皇帝の好物が原型?揚州炒飯

鶏卵、肉、魚介類、野菜などを細かく刻み、ご飯と一緒に油で炒めた、日本の五目炒飯に似た料理。一説によると、隋代の第2代皇帝の煬帝が江蘇省揚州市に視察に訪れた際、好物の卵炒飯を伝えそれが揚州炒飯の原型になったとされているが、学者の中には揚州炒飯は民間発祥の料理と指摘する声もある。

皇帝の好物が原型?揚州炒飯

獅子のように豪快な見た目の清炖蟹粉獅子頭

豚肉やカニを大ぶりの肉団子状にこね、さっぱり煮込んだ料理。隋代の第2代皇帝の煬帝が揚州市に訪れた際、現地の四大景勝地、万松山、金銭墩、象牙林、葵花崗を気に入り、これらをテーマに料理を作らせ、松鼠桂魚、金銭蝦餅、象牙鶏、葵花献肉が出来上がった。葵花献肉が獅子頭の原型といわれており、その後唐代に、料理の見た目がヒマワリよりもたてがみがあるライオンに似ていることから獅子頭と呼ばれるようになった。

獅子のように豪快な見た目の清炖蟹粉獅子頭

庶民に愛される揚州老鵝

ガチョウを使った料理で、醤油で煮込んだり塩味の冷菜として調理されるなどさまざまな形がある。「老」という字が入っているが、日が経ったガチョウが材料というわけではなく、上述の調理法で作られた料理の総称として「老鵝」と呼ばれる。揚州市ではお惣菜として露店でよく見かける料理でもあり、部位で値段が異なりそれぞれに好きな部位を買うことができる。庶民に愛されている一品である。

庶民に愛される揚州老鵝

皇帝にまつわる料理や格式高い料理、さらには庶民の生活に深く結びついた料理まで幅広い料理がある。揚州炒飯は日本でも食べることができるが、現地の露店で伝統料理を楽しむこともまた格別な体験だろう。

           

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