中国と西洋が見事に融合した建築芸術・開平楼閣と村落―中国世界遺産

中国の世界遺産、36回目は2007年に登録された文化遺産、「開平楼閣と村落」です。広東省開平市にある村落群で、中国と西洋が融合した建築物が立ち並んでいます。

中国で最も美しい村の一つに

開平楼閣と村落は、「碉楼」と呼ばれる中国の伝統的な楼閣が特徴的で、こうした楼閣は開平市内15の村で1833棟残っています。建築物には古代ギリシャや古代ローマ、イスラムなどの建築様式も織り込まれています。個性的な開平の楼閣は観光地としても人気が高く、2013年には中国メディアが「中国で最も美しい10の村」を発表し、開平がランクインしました。

<写真特集>中国で最も美しい10の村―中国メディア

楼閣2

楼閣3

米国帰りの華僑が盗賊から身を守るために建設

楼閣の多くはアメリカなどから帰国した華僑が建設したものです。1848年、米国はゴールドラッシュに沸き、開平に住む中国人の多くがアメリカに渡りました。ところが1882年の中国人排斥法により、多くの華僑がアメリカから帰国。開平に戻った華僑らは裕福だったために盗賊に狙われ、そうした盗賊から身を守るため、また水害から逃れるために高層建築の楼閣を建設し始めました。この建設ラッシュで一時は3000棟を超えた楼閣でしたが、1940年代に米国での規制が解除され現地の人たちが再び渡航したこともあり、楼閣の建設は減速し最終的に今の数にまで減りました。現在では11棟が一般公開されています。

楼閣4

楼閣5

中国と西洋が見事に融合した建築芸術群

楼閣は華僑らによって作られたため、開平市は「華僑のふるさと」とも呼ばれています。古い西洋風建築「望楼」は1920年代から30年代に建てられ、主に当時のヨーロッパの雰囲気を色濃く映し出すと同時に、中国伝統の建築様式もふんだんに取り入れられ、「華僑文化の最高傑作」や「中国と西洋が見事に融合した建築芸術群」と高い評価を得ています。

<速報>華僑のふるさと「開平望楼と村落」が世界遺産に登録!中国で35か所目―広東省

楼閣6

楼閣7

快適な住居としての楼閣、さまざまな建築様式が融合した芸術的な楼閣、我が身の安全を脅かす盗賊を退ける楼閣、さまざまな用途があり裕福の象徴ともいえる楼閣からは、当時のお金持ちの見栄や不安を垣間見ることができます。

           

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