変な光景も!深秋に映える皇室の祭壇・天壇―中国世界遺産

中国の世界遺産、22回目は1998年に登録された文化遺産、北京市にある天壇(てんだん)です。天壇は北京の東城区、故宮の東南数キロの所にある、巨大な祭祀用の壇廟建築で、明、清王朝の皇帝が毎年天地の神を祀り、豊作を祈った場所です。

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天壇は1420年に明の永楽帝が建立したと言われています。当時は紫禁城の南東に築かれた円形の祭壇と、紫禁城の北東に築かれた方形の祭壇を合わせて天地壇と呼ばれていましたが、1534年に円形の祭壇が天壇、方形の祭壇が地壇と名を改められました。地壇の方形は大地を象徴しており、天壇の円形は天を象徴していると言われ、また、欄干や階段などが陰陽思想でいう最大の陽数である9や、その倍数で構成されています。かつては祭事で重要な役割をはたしてきた天壇ですが、現在は観光名所として多くの人が脚を運んでいます。2017年11月に北京市公園管理センターが発表した北京市の「落ち葉名所ベスト20」にも選ばれており、深秋の風景が映えるスポットでもあります。

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天壇2

天壇3

北京五輪の記念紙幣に描かれ、聖火リレーも通った

天壇の総面積は270万平方メートルで、故宮の約4倍です。建物の配置は“回”字形になっており、内側の内壇と、外側の外壇に分けられています。五穀豊穣の祈りがささげられた祈祷殿のほか、毎年冬至に天に一年の出来事を報告した圜丘壇、祭事で使用される神や歴代皇帝の位牌を安置していた皇穹宇などが代表的な建築物です。北京の代表的な建築物である天壇は2008年に発行された北京五輪開催記念紙幣でも描かれ、北京五輪聖火リレーの通過点にも選ばれました。2007年には、文化や自然保護を目的として中国が初めて認定した「国家重点公園」にも選出されています。

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天壇5

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丹陛橋の大理石は腰痛治療に効果的?

観光名所である天壇には一年中観光客が訪れていますが、夏の時期にはちょっと変わった光景を目にすることができます。天壇公園にある丹陛橋は漢白玉という大理石で作られているのですが、この大理石に寝転ぶ人がそのちょっと変わった光景です。寝転んでいる人によると、昼の太陽のエネルギーをたっぷり吸収した石畳で腰痛を治すため、大理石の石畳で腰を「煎って」いるとのこと。中には「ひんやりとして気持ちいい」との理由から石畳に寝そべる人もいるそうです。一番よい時間帯は夕暮れ時と言われており、「腰痛を治すのに鍼灸(しんきゅう)以上の効果がある」「婦人科の病気を治せる」と語る人もいますが、専門家によると、あくまでも心理効果があるのみで科学的根拠はないそうです。

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天壇6

天壇7

かつては祭壇として重要な儀式が行われた天壇。皇室にとって重要な場所で、長い歴史で育まれた厳かな雰囲気が漂っています。今では市民の夏の憩いの場ともなっており、形は違えど人々から愛される場所であることに変わりはありません。

           

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