2度の破壊を経験した中国有数の皇室庭園・頤和園―中国世界遺産

中国の世界遺産、21回目は1998年に登録された文化遺産、北京市にある頤和園(いわえん)です。頤和園は同市海淀区西郊外に位置し、市の中心からの距離は12キロほどのところにある、中国に現存する最大の古代庭園(園林)です。

2度の破壊を経て今の姿に

「頤和園」は1750年ごろに清朝第六代皇帝の乾隆帝が建造したと言われています。ただ、現在の姿になるまでには2度の深刻な破壊に遭っています。一度目は第二次アヘン戦争(1856~1860)で、英仏連合軍に焼き払われ、その後修復され現在の名前である「頤和園」となりました。2度目は1900年で、八国連合軍によって破壊されましたが、1902年に修復され、現在の規模になりました。頤和園は承徳の避暑山荘蘇州古典園林の拙政園と留園とともに、中国四大名園といわれています。2007年には、文化や自然保護を目的として中国が初めて認定した「国家重点公園」にも選出されています。

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東京ドーム1300個分の広さ、4分の3が湖

頤和園は「万寿山」「昆明湖」の二大風景区から構成されており、総面積は290ヘクタール(290万平米)で、その4分の3を湖が占めています。園林はさまざまな自然の景色を堪能することで知られています。昆明湖や万寿山のほか、園内にはあずまや、楼閣、宮殿、寺、仏塔、回廊、土手、石橋など100カ所余りの民俗色あふれる古代建築があります。頤和園がある北京の原型を築いたのは明代の永楽帝です。その後、清によって絢爛な文化が花開きましたが、その残り香を頤和園の建築で垣間見ることができます。

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もう並ばなくてもOK?チケット購入がスマート化

頤和園は世界遺産に登録されてから観光客が増え、今では北京を代表する観光地の一つです。清代の街並みを再現した「蘇州街」や西太后が政務を行っていた仁寿殿も見どころの一つです。2017年7月には、遊覧を便利にする目的から、頤和園では入場券の購入や入場がスマート化しました。インターネットでの入場券購入や入場時のスキャン検札などに対応したため、購入のために長蛇の列に並ぶ必要もなくなりました。

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2度の大きな破壊から復興し、今の姿にたどり着いた頤和園。皇室庭園の中でも良く知られた存在で、首都である北京にたたずみ皇族らに癒しを与えていました。今は人気観光スポットとして、観光客らに歴史を伝え続けています。

           

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