孔子思想の発信地にして、道教の聖地・泰山―中国世界遺産

中国の世界遺産、7回目は1987年に登録された複合遺産、山東省泰安市にある泰山です。泰山は標高約1500メートルの山で、道教の聖地でもあります。

道教の聖地の中でも代表格

かつて中国では、皇帝が即位する際に、封禅(ほうぜん)の儀式を行うことがありました。これは天に感謝(封)、地に感謝(禅)し、天下泰平の祈りが込められたもので、秦の始皇帝は泰山で封禅したといわれており、始皇帝以降にも多くの皇帝が泰山で封禅しました。こうしたことから、道教の聖地である「五岳」の一つに数えられ五岳の代表的な存在となっています。

泰山2

泰山3

孔子も何度も登った

山頂へ続く参道には仏教経典の教えや封禅の碑文など、文字が掘られた岩が多くあり、見どころの一つとなっています。泰山は道教の聖地と言われていますが、仏教寺院があったり、孔子廟があったりと仏教と儒教ともつながりがあります。特に、孔子の生誕地であり、孔子思想の発信地ともいわれています。泰山の近くに住んでいた孔子は何度も泰山を登ったといわれています。中国人にとって泰山は特別な存在であり、2007年には「第10期全国人民代表大会第5回会議」において、山東省代表団から「泰山を国家の山として定めたい」との提案がありました。

「孔子思想の発信地、泰山を国家の山に」と提案―全国人民大会・山東省代表団

泰山4

泰山5

中国三大建築の一つ

泰山の山麓には、泰山を祀った廟があります。泰山が別名岱山と呼ばれていることから、「岱廟」と名づけられました。岱廟は、孔廟、紫禁城と並び、中国三大建築の一つに数えられています。主峰は標高1545メートルの玉皇頂で、多くの皇帝が岱廟から頂上まで登ったといわれています。歩いて登る場合、4~5時間を要しますが、現在はロープウェイが設置されています。山頂での日の出はもちろんのこと、雲海や夕焼けも人気です。

泰山6

泰山7

泰山には入り口から山頂まで約7000段の階段が整備されています。通常の登山とは違い、一定のリズムで登ることができます。道教や仏教、孔子思想が伝承されている聖なる山の頂までの道のりは、自分を見つめ直す良い時間かもしれません。

           

SNSでもご購読できます。

コメントを残す