北京原人の頭蓋骨はどこ?謎多き周口店の北京原人遺跡―中国世界遺産

中国の世界遺産、4回目は1987年に登録された文化遺産、北京市にある周口店の北京原人遺跡です。同市の房山区周口店地区にあります。

北京原人は結構先進的だった!?

1920年代頃から周口店で発掘が進められました。発掘により約60万年前の頭蓋骨が発見され、北京原人と名づけられました。その後、原人が使った石器のほか、火を使った後も発見されました。北京原人は狩猟で食料を調達し、洞穴の中で集団生活していたとみられています。2013年には、北京原人がそれまで考えられていたよりはるかに先進的な生活をしていたと分かりました。動物の皮を石器で叩いて軟らかくし、衣類にして身に着けていた可能性があるそうです。また、使われていた石器を高性能顕微鏡で分析した結果、とがった石を棒の先に付け、長い矛として使っていたことも分かりました。原人が二つの道具を一つに合わせ、新たな道具として使う能力があった可能性があるといいます。

北京原人、想像より先進的生活?最新調査で判明か―中国メディア

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紛失した頭蓋骨は沈没した日本の船の中!?

1920年代に貴重な化石が発掘されましたが、戦乱により頭蓋骨を含む多くの化石が紛失しました。頭蓋骨の化石は調査のためにアメリカへ輸送する途中に紛失したといわれており、行方については、戦中に河北省秦皇島市に埋められ、現在は繁華街の駐車場になっている説があります。さらに、太平洋戦争末期の1945年に台湾海峡沖で沈没した日本の船「阿波丸」に積まれていた可能性があるとして、2009年には中国の専門家が「捜索再開の準備中」と語り話題になりました。

北京原人の頭蓋骨化石を積んだ?日本の沈没船の捜索再開か―中国

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70万年前の北京原人はどこから来た?

北京原人はかつて、アジア人の祖先と見られていましたが、その後の研究で北京原人はアフリカ大陸に起源をもつ原人であると分かりました。周口店の遺跡の場所は、もともと石灰岩からできた山腹の洞窟でした。北京原人は今から70~23万年前に生息したいたといわれており、何らかの理由により絶滅したと考えられています。周口店では北京原人のほか、10~20万年前の新洞人、1~3万年前の山頂洞人と名付けられた古代人の化石も見つかっています。

北京原人3

北京原人の化石から北京原人はアジア人の祖先ではないと研究でわかりましたが、歴史的な価値が高い化石であることに変わりはありません。なぜ北京原人は絶滅したのか、紛失した頭蓋骨は今どこに眠っているのか、謎が多く残っています。さまざまな謎が解ければ、人類の発展にも役立つのかもしれませんね。

           

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