600年前に建てられた、世界最大の宮殿・故宮―中国世界遺産

中国の世界遺産、2回目は1987年に登録された文化遺産、北京の故宮(紫禁城)です。故宮は古い宮殿を意味しています。中国で故宮と言えば一般的に北京の故宮を指しており、今でも「故宮」と呼ばれ親しまれています。

世界最大の宮殿

故宮には、南の天安門、東の東華門、西の西華門、北の玄武門のほか、端門と午門の6つの門があります。さらに、国の行事や式典が行われた「外朝」と、皇帝が職務を行ったり、皇后が住んだ「内廷」の2つの部分で構成されています。世界最大の宮殿です。城壁は、長さ3437.6メートル、上部の壁幅は6.63メートルあり、高さは9.3メートル。突き固めた土を土台に、れんがを組んだ構造で、城門には櫓(やぐら)などが建っています。城壁は築600年ほどの時間が経過していることから倒壊の危険性が指摘されており、2016年の11月に大規模な修復事業がスタートしました。

建築から600年たった故宮の壁に倒壊の危険性、初の大規模修復がスタート―中国

故宮1

故宮2

北京を代表する観光名所

建物は明代に築かれ、清代でも宮殿として使われました。1420年に完成し、1644年に起きた農民の反乱により大部分が焼失しましたが、1683年から再建が始まり、1695年にほぼ完成したそうです。故宮は北京を代表する観光名所の1つです。近年の観光ブームも相まって、故宮博物院には多くの人が押し寄せています。こうした観光客の増加による混乱を防ぐため、2015年には入場制限を設けました。1日の上限は8万人です。さらに2017年にはチケットの販売を全てネットに切り替えました。

故宮に入場数制限を導入へ、1日8万人まで=チケットの実名購入でダフ屋対策も―中国メディア

故宮3

故宮4

元代の皇居も見つかる

故宮は当時紫禁城と呼ばれていました。「紫」は古代中国の天文学で、天帝の所在とされた天の中心、紫微垣を指しており、「禁城」は庶民が自由に入ることを禁止した城という意味です。つまり、皇帝が住む庶民が自由に入ることができない宮殿ということです。王朝がなくなってからは「故宮」と呼ばれ、1925年に内廷に博物館が建設され、故宮博物院と改称されました。宮殿である建物は明代の前王朝、元代の建築物を基にしているといわれており、2016年には元代の地層から、元大内(皇居)とみられる遺跡が見つかりました。場所は内廷の正門である乾清門の前にある広場の西門・隆宗門の西です。元大都と元大内の位置は長い間分かっていませんでしたが、故宮は皇族の遺跡、元・明・清の中心地帯であることから、元代の皇居も付近にあると推測されていました。

北京の故宮の地下から数百年前の元代の皇居跡見つかる―中国

故宮5

故宮6

故宮は排水システムも優れているといいます。石畳が建物の庭に敷き詰められ緩やかな傾斜があり水を排出できるそうです。さらに、長年の修繕や反故に寄り排水効果は保たれ、2016年の7月に北京で発生した大雨では市内各地で深刻な浸水がありましたが、本殿の紫禁城は難を逃れました。数百年に渡り中国の政治の中心だった故宮、それだけに敵から守るための城壁のみならず、自然災害から城を守るために排水システムが優れていたのでしょうね。

           

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